【またかよ】特定のWi-Fiスポットに繋ぐと、iPhoneのWi-Fi機能がぶっ壊れて無効化されるバグが見つかる

ただし、全てのネットワーク設定をリセットして復旧はできると確認されています。
すなわち「設定」アプリの「一般」>「リセット」>「ネットワーク設定をリセット」により工場出荷時状態に戻せば、
再びWi-Fi接続機能が回復するとのことです。とはいえ、Wi-Fi設定ばかりかモバイル通信ネットワークや
VPN設定も削除されることになり、ゼロからやり直すのは楽ではなさそうです。

なぜ、こうした不具合が起きるのか。記事執筆時点では明らかではありませんが、
大手コンピュータヘルプサイトBleepingComputerはiOSがSSID名にある「％」記号がついた文字列を
テキストではなく変数名またはコマンドとして解釈しているからではないかと推測しています。
以前も、こうした特殊な文字列を受信するとiPhoneやiPad、Macなどがクラッシュするバグが発生した事例がありました。

無線ネットワーク名“%p%s%s%s%s%n”や“%secretclub%”への接続により、iPhoneがWi-Fiに接続できなくなるバグが報告されていましたが、iOS14.7ベータ5で修正が図られたようです。

YouTubeチャンネルZollotechは、実際に名前を“%p%s%s%s%s%n”に変更した無線ネットワークに接続し、デバイスが問題がなく動作するのを実演しています。

プログラミング言語では、変数を出力文字列にフォーマットするために、「%[英文字]」構文がよく使われます。C言語では、「%n」という指定子は、フォーマット文字列に書き込まれた文字数を、文字列フォーマット関数に渡された変数に保存することを意味します。

今年5月に配信されたiOS 14.6では、iPhoneが特定のSSID（ネットワーク名）を持つWi-Fiネットワークに接続するとWi-Fi機能が無効化される不具合が報告されていました。

この不具合は先日から配信されたiOS 14.7での修正が噂されていたのですが、今回、アップルがiOS 14.7での解決を公式に認めるセキュリティ文書を公開しました。

対応機種：iPhone 6s以降、iPad Pro（全モデル）、iPad Air 2以降、iPad 第5世代以降、iPad mini 4以降、iPod touch（第7世代）。

影響について：悪意のある Wi-Fi ネットワークに参加すると、サービス拒否や任意のコード実行が発生する可能性があります。

説明：この問題はチェックを改善することで対応しました。

Schou氏は「%p%s%s%s%s%n」というSSIDを持つWi-Fiネットワークに繋ぐとiPhoneのすべてのWi-Fi機能が無効になり、再起動しても症状は直らず、復旧するにはネットワーク設定をリセットするしかない、と警鐘を鳴らしていました。

さらに、新たな有害SSIDが発見されたとの続報もありました。これらに限らず「%」記号を含むSSID一般にメモリ破壊バグなどを引き起こす可能性が指摘されており、警戒が呼びかけられていた経緯があります。

ほかiOS 14.7およびiPadOS 14.7は、オーディオファイル、「探す」アプリやPDF、Webイメージなどに関連する他のセキュリティ脆弱性も修正されているため、iPhoneとiPad のユーザーは速やかなアップデートが推奨されます。